TGV東線(ティージーブイ・イースト)

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パリ~ドイツ間を結ぶ国際TGV
2007年6月10日、パリ発の魅力的なルート「TGV東ヨーロッパ路線」が新たに開通しました。ドイツのフランクフルト、シュトゥットガルトをはじめ、これまで高速化の遅れていたフランス東北部などの30を超える都市を結ぶものです。
従来からパリ~フランス東部、またフランス東部~ドイツを結ぶ路線はありましたが、整備が遅れていたため高速化が難しい区間でした。この路線の開通に伴い新規で構築された区間の最高時速は320km/hを誇ります。
もちろん、所要時間も大幅に短縮されました。たとえば、パリ~ストラスブール間は従来ならば約4時間かかっていたのが2時間20分に、パリ~ナンシー間に至っては従来の3時間を半分の1時間30分で結びます。また、パリ~フランクフルト間は従来6時間15分かかっていたのに対し、新線では3時間50分に短縮されました。
これら新ルートは、従来からのThalys(タリス)によるパリ~ケルン路線と、パリ~ベルリン/ハンブルクを結ぶ夜行列車とともに、フランスとドイツの各主要都市を結ぶ回廊ルート。
牧歌的なフランスの農村部とドイツの工業地帯を結んでいることから、ビジネス、観光の両面でこれまで以上にフランス東部からドイツにかけて移動する人が増えると見込まれています。新たな3駅も建設され、利便性も向上しています。
また、高速化以外にも魅力があります。新規路線のTGVはクリスチャン・ラクロアのデザインによる新車両が走行。内装、外装共に斬新なデザインの車両の座席はさらにゆったりとした空間となりサービスも向上しています。
パリからフランクフルト、シュツットガルト、ミュンヘンまでのこの列車はヨーロッパの高速鉄道ネットワークの中でも重要なルートとなっています。
ドイツとフランスは、地図上は隣同士の国でありながら独自の文化と言語を持ち、また民族的にも異なるために従来から反発することが多く、交通面からみてもあまり接点がありませんでした。
国境を接していながらもフランスとベルギーのような、そしてドイツとデンマークのような交流はほとんど無く、まさに「近くて遠い国」としての長い歴史を持ってきました。
しかし、現在において両国はEU内部でも有数の経済大国でもあるため、競合し合いつつも人的また物質的な流通ネットワークの構築が求められてきました。また両国の歩み寄りの努力もあり、フランスとドイツ国間を直通で結ぶ高速鉄道網が新たに建設されました。